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車の燃費基準『WLTCモード』『JC08モード』ってなに?

自動車

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車選びをする時の重要な項目に『燃費』があります。『燃費』は車の維持費に大きくかかわる為、気になる人も多いと思います。カタログ等で車の燃費を確認することもあると思いますが、カタログでは『WLTCモード』『JC08モード』の2種類の燃費測定方法が記載されています。

「この『WLTCモード』『JC08モード』ってなに?」って思う方もいると思いますし、この2種類の燃費の数値もそれぞれ違うので「どちらを参考にすればいいの?」って思う方もいると思います。

そこで、この2種類の燃費基準『WLTCモード』『JC08モード』を解説したいと思います。

基本的に『燃費』はkm/Lで表し、燃料1ℓあたり何km走行できるかで計算します。

『JC08モード』とは

カタログ記載の燃費は1991年から『10・15モード』と言う測定方法で測定されていましたが、実際の使用条件とはかけ離れていて、カタログ燃費での数値と実燃費での数値の差が大きいことが指摘されていたことから、より実際の走行に近い測定方法に変更されたのが『JC08モード』と言う測定方法です。

2011年4月から『JC08モード燃費(国土交通省審査値)』を燃費基準としてカタログなどに記載されています。

JC08モードの特徴

  • 10・15モードより測定時間も倍近く長く、所要時間は1204秒
  • 走行距離 8.172㎞、平均速度 24.4㎞/h、最高速度 81.6㎞/hで測定
  • 「エンジンが温まった状態(ホットスタート)」による測定のみから、燃料消費が多い「エンジンが冷えた状態(コールドスタート)」による測定が追加された
  • カタログ燃費数値が10・15モードより1割程度低くなった

JC08モード測定方法

市街地や郊外などでの走行を想定した検査測定を行いますが、実際に車を市街地などで走らせたりすることはありません。実際は試験場内のローラーの上で車を走らせていますので、恐らくハンドルる操作や空気抵抗は無い状態で測定されています。エアコン等の電装品も使用していません。

新基準『WLTCモード』とは

WLTC - Worldwide harmonized Light Vehicle Test Cycles の頭文字

2018年10月より『JC08モード』から『WLTCモード』に燃費測定基準が変更されました

以前までの『JC08モード』は日本国内基準で、各メーカーは同じ車であっても国や地域の基準ごとに燃費の測定を行っていましたが、国際基準『WLTCモード』によって1つに統一することができました。測定方法は市街地、郊外、高速道路を想定し計測、『JC08モード』より実燃費に近い測定がされています。

WLTCモードの4つの表記

WLTCモード

市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な走行モード

市街地モード

信号や渋滞等の影響を受ける比較的低速な走行を想定

郊外モード

信号や渋滞等の影響をあまり受けない走行を想定

高速道路モード

高速道路等での走行を想定

表示例

WLTCモードでは、「WLTCモード(市街地、郊外、高速道路の平均的な走行モード)」「市街地モード」「郊外モード」「高速道路モード」と、各走行に応じての燃費が測定されているので、自分の走行状況により近い燃費の目安がわかります。

WLTCモードの測定方法

『JC08モード』より、さらに実燃費に近い測定方法が行われています。

  • 平均速度、最高速度の引き上げ
  • 走行距離、走行時間を増加
  • 試験車両重量の増加
  • エンジンが冷えた状態(コールドスタート)からのスタートのみの測定
  • 加減速の増加
  • アイドリング時間の減少
  • シャシダイナモメーターの負荷増加

※シャシダイナモメーターとは:燃費測定の時に車をローラーの上にのせて測定する測定器

例:ダイハツ タント カタログ表記

出典:ダイハツ工業株式会社

タントのカタログ値では、『JC08モード』より『WLTCモード』の方が燃費が低くなっています。より実燃費に近いと考えられます。

さらに新しい測定方法『RDE燃費測定』!

さらに新しい燃費測定基準『RDE』が、2022年10月から乗用ディーゼル車で適用されます。

RDEとは

RED(Real Driving Emission)とは、今までの測定方法である、車をローラー上に載せて測定するシャシダイナモ方式と違って、車速や加減速、標高や外気温など幅広い条件に合致した一般走行路を実際に走行して、排出ガスや燃費を計測する方法です。

あとがき

今、基準になっている『WLTCモード』は以前の『JC08モード』と比べると実燃費に近い数値になってきています。地域や環境、走行の仕方によっても変わってきますが『WLTCモード』でも、まだ実燃費と離れた数値だと個人的に思います。カタログの燃費は、わかりやすいものなってきてはいますが、目安程度に考えるのがいいでしょう。

これから採用される『RDE燃費測定』は、実際に走行する測定方法なので、更なる改善に期待したいと思います。

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